今、地域固有の文化的価値のある歴史的な建造物等の保全活用を促し、地域の特性を活かした後世に引き継ぐまちづくりが求められています。これらの要請に応えるため、歴史的建造物等の発掘、意義付け、保全活用設計や相談を行う専門家がヘリテージマネージャー(歴史的文化遺産活用推進員)です。「岩手ヘリテージマネージャー」は、文化庁の「文化遺産を活かした地域活性化事業」補助対象事業として実施された「岩手ヘリテージマネージャー育成講習会(60時間の講習)」を受講し修了され、「岩手ヘリテージマネージャー」として登録された方を言います。
「ヘリテージマネージャー」とは
ヘリテージとは・・・遺産→継承・伝承。マネージャーとは・・・交渉、世話に当たる人。
「ヘリテージマネージャー」とは、文化財建造物を活かすための協力を行い、文化財建造物に関する資料作成等ができる能力を有する人材のことを言います。
ヘリテージマネージャー誕生の背景
- 社会動向
- 地球環境問題(資源の枯渇、地球温暖化、廃棄物の増加)
- 循環型社会の転換(省資源、省エネルギー、リサイクル)
- スクラップアンドビルドからの脱却
- 時代の流れ
- 開発の影響(日本中同じ風景、日本の景観はどこに行ってしまった
- 懐古主義・レトロブーム(古いものの懐かしさ、古いものに新しい発見がある)
- 地域固有の風景への再評価
(ナンバーワンではなくオンリーワンになって、再評価が高まってきた)
- 文化財行政の進展
- 現状保存の「文化財指定」制度に加え、現状保存だけでなく活用していくため、保存と活用の「文化財登録」制度が制定された。